「マジコン」輸入・販売差し止めと賠償命令

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　携帯ゲーム機「ニンテンドーＤＳ」の海賊版ソフトを使えるようにする機器「マジコン」の販売業者らに対し、任天堂（京都市）が輸入・販売の差し止めと約９５６０万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁（高野輝久裁判長）は９日、業者側に差し止めと全額の賠償を命じる判決を言い渡した。

　ゲーム機は違法ソフトを起動させない機能を備えるが、マジコンはこれを無効化する。任天堂によると、この日の判決は、２００７年以降に１０万台以上のマジコンが輸入・販売されたため違法ソフトが使われ、正規ソフトが売れなかったとする同社の主張を認定。「被害を防ぐにはマジコンの販売差し止めが必要だ」などと判断したという。

　マジコンを巡っては、１１年の不正競争防止法の改正で輸入・販売行為には最高懲役５年の刑罰が科せられ、昨年１１月からは関税法に基づき輸入禁止にもなっている。


マジコン
家庭用ゲーム機テレビにつないで利用する家庭用のゲーム専用コンピュータ。一般に「テレビゲーム」(ビデオゲーム)と呼ばれ、業務用ゲーム機や携帯用ゲーム機とは区別される。その起源は..で使用されるROMカセットの内容を読み取って保存したり、保存した内容を用いてゲーム機を起動する装置。

購入したゲームカセットが破損した場合などに備えバックアップを取るために開発された装置だが、インターネットなどを通じて違法コピーが横行しているとして問題となっている。

著作権法によれば、自ら購入したカセットの中身をバックアップなどの目的で複製するのは私的複製として許可されている。複製した内容を権利者に許諾無く第三者に配布・販売するのは違法である。

インターネット上ではマジコンで抜き出したゲームソフトの配布・交換が横行しており、ソフトを買わずに海賊版を入手して遊ぶユーザの増加がゲームソフトの売上に影響を与えているとも言われる。海賊版を配布したユーザを個別に摘発するのはきりが無いため、ゲーム業界ではマジコン自体の規制を望む声が強まっている。

マジコンで私的複製を行うことは合法であるため、マジコン自体の違法性を問うのは難しいとされてきたが、2009年2月、東京地裁は、ゲームカセットのコピー防止機能を無効化するマジコンの「プロテクト外し」が不正競争防止法に抵触するとして、マジコン販売業者に販売禁止と在庫破棄を命じる判決を下した。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130709-00001025-yom-soci

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タグ：賠償命令 マジコン